それから数日後に結城さんが来た


私たちは写真集の撮影をしてたんだけどいきなり佐野さんの元に行き頭を下げる


『歩ちゃんを説得してくれないか?』


何を言ってるのかわからない佐野さん


『何があったんですか?』


『辞めたいって言われたよ、明の為に始めたはずなのにいつの間にか失ってたってな』


『歩が辞めたいなら俺は止めれない』


佐野さんは言う


『ねぇ、結城さんは辞めさせたくないんだよね?佐野さんはどうなの?』


私はそう二人に聞く


『辞めさせたくないよ、だからこうして頭を下げに来たんだろ』


結城さんは答えた


私は佐野さんを見る


『俺も辞めて欲しいなんて思ってないよ、それにモデルしてる歩は本当いい顔してるしさ、ただ他の奴に撮られてる歩を見るのは嫌なんだよ』


それが佐野さんの本音なんでしょ


『よし、じゃあ解決策は簡単じゃん、佐野さん専属でしてもらえばいいじゃん』


那珂が言う


『そうか、佐野、それならいいよな、歩ちゃんにも聞いてみるよ、まあショーとかには出でもらうけどね』


そう結城さんは笑う


なんだ言わなくても結局そうなるんじゃん


なんて思ったのは内緒


結城の提案に歩はそれならとモデルを続ける事に決まった