沙菜が来る当日


恋と那珂には先に話した


もちろん那珂はキレてたし、恋は静かに聞いていた



でも結局最終的に決めるのは蛍だからと言ってくれた


なにより蛍の待ち受けが変わらないことをみんなは知っていたから



私は空港に沙菜を迎えに来た


『ごめんね、流加』


『別に、まあ沙菜が蛍以外を好きになれるなんて思わないしね』


『うん、なんか気づくの遅いって感じだよね』


なんて沙菜は切なそうに笑う


失って始めて蛍の大切さを改めて沙菜は感じたんだって話してくれた



緊張してる沙菜に私は言う


『仕方ないな、沙菜ちんに一つだけ勇気の出るおまじない、蛍の待ち受け未だに沙菜だよ』


『え?うそ?私のも未だに蛍です』


そう言い見せてくれたのは二人で撮ってる写真



ほらやっぱりお互いすれ違っただけだよね


まあ蛍が今どう思ってるのか、沙菜の気持ちを聞いてどうするのかはわからないけどね


上手く行くことを願うしかないよね


私は沙菜を連れて蛍の居るスタジオに


『蛍、お届け物です』


そう蛍に声をかけて沙菜を突き出す


『え?』


『じゃあ蛍、残りは明日な、俺ら行くからちゃんと話せよ』


那珂が言い二人を残してスタジオを出た


『流加、大丈夫だから、そんな顔するな』


恋が言う


そうだよね二人を信じなきゃ



『さて、暇だし買い物行くぞ』


那珂が言い三人で買い物に行くことになりました