そしてついに日本に帰る日お父さんと春香さんは空港まで送ってくれた


『流加、元気でな、なんか困ったことがあったらいつでも連絡しなさい、出来るだけ連絡がつながるようにしとくから春香にでもかまわないからな』


『うん、わかってるよ、お父さんも春香さんも体に気をつけてね、連絡は何もなくてもしていいんだよね?』


私がそう聞くと


『当たり前だろ、いつでもしてこい』


お父さんは涙を浮かべながら言う


『春香さんお父さんを頼みますね』


『任せといて、流加ちゃんも恋くんと仲良くね』


春香さんも目がうるんでる


『恋くん、本当に頼むよ、流加を頼むよ』


『わかってますよ、任せてください』


恋はそうお父さんと握手をした


『じゃあ、またな』


そうお父さんたちと分かれて恋と飛行機に乗り込んだ




『流加、淋しいか?』


『うん、少しね、でもいいんだ、ちゃんと話せたからだから帰ろう、みんなが待つあの家に一緒に帰ろう』


『ああ、帰ろう、でも今は泣いていいよ』


そう言い飛行機の席で私を抱きしめてくれた


涙が流れる、淋しいわけじゃない


ただずっと離れていたお父さんに会えてちゃんと話せて距離が縮まったことが嬉しかったから一緒に過ごせた時間が楽しかったから自然に涙が出たんだ



恋の胸で泣いた


恋はただ頭を優しく撫でてくれた