蛍は口を尖らせ言う



『僕、今は沙菜一筋だよ』



『じゃなきゃ困る』


那珂が言う



『そうだけどな、てか蛍バイト決まったのかよ』


結城が聞く



そう言えばバイトがなかなか決まらないとか言ってたな



面接は受かるけどなんか仕事に昔の女が居たとかなんとか言いながら次から次へと受けては断って


昔の女関係酷過ぎて何処にも知り合いの女が居るから見つからないとか言って沙菜ちゃんと喧嘩してたけ



『無事に見つかりました』


『マジ?』


那珂も驚いてる



『うん、沙菜ちんに男ばかりの仕事場にしなって言われて決めたの』


『なんのバイト?』


『運送会社、引越しとか配達とかの会社だよ』



『なあ、それ働いてるのは男ばっかでも引越しの客とかに知り合いの女が居たりするんじゃない?』


なんて那珂が言う


『だからちゃんと家族とか男性専用でって面接の時に話したらめっちゃいい社長さんで、笑いながらオッケーもらいました』



なんて言う



『よかったな、まあそう言うこと、面倒な事は避けたいからそれに姫が一人いりゃそれでいい、姫はうちの事務所の唯一無二の存在で、うちの事務所の姫で居てもらいます』


なんて笑う



まあそう社長の結城が決めたなら従うだけだよな