そう俺は那珂たちが楽しそうに音楽の話しをしてるのを聞きながらギターのことを勉強しだしたんだ、別に那珂たちとバンドを組みたかったわけでもなく、ただ何処かで俺にしか無いものを作りたかったんだ


『まあ、結局那珂に誘われて俺がギターとして仲間に入ったんだ、しかもボーカルが居ないとか無茶だよ、おかげで姫を見つけるまで俺が歌ってたからね、たまに違う奴誘って歌ってもらってたけどダメダメだったからね』


そう俺は笑う


『姫との出会いは?』


『恋のナンパ』


なんて那珂が言う


『いや、違うから、ただ姫が歌ってるの見かけて話しかけたの、最初はめっちゃ警戒されましたけどね』


なんて答える


『てか、警戒されてたのによく落としたよな』


『うーん、通い続けたからね』


『そうそう恋はストーカーだったから』


なんて蛍が言いながら笑う


『ストーカーってひどいな』


まあ確かにストーカーだったかも


姫をどうしても落としたくて俺は毎日姫が歌う駅前に通い詰めたんだ


『恋のストーカーに姫が折れたの』


那珂も笑いながら言う


『いや、ストーカーじゃないから』


俺が答えたら後ろから声が聞こえた


『いや、ストーカーだったよ』


『姫、おかえり』


那珂が振り向き言う


『いや、違うだろ』


『ただいま、いやあれはストーカーだね、毎日毎日来てたもん』


なんて流加は懐かしそうに言う