そうだよ佐野さんは一人じゃない


もちろん私ももう一人じゃない


『お兄ちゃん、いつか絶対みんなで夢を叶えるから見守ってね』



進む道は違うかもしれない


でもそれぞれがそれぞれの夢を掴んだ時きっとお兄ちゃんの夢は叶うんだ



『よし、戻るか』


先生に言われてお兄ちゃんのお墓に別れを告げた



暖かい風が吹いた気がした



振り向くと、変わらない大好きなお兄ちゃんの笑顔が会った



『流加、明、お前らなら大丈夫だよ、思う道を進め、俺はお前らのそばでずっと見守ってるから』


お兄ちゃんの声が聞こえた気がした


佐野さんを見ると同じ様にお兄ちゃんのお墓を見て笑ってる


きっと佐野さんにも聞こえたんだよね



『おい、何してるんだよ、行くぞ』


先生に言われて私たちは先生の元へ急ぐ


お兄ちゃん、ずっと見守っててね


私は絶対夢を叶えるから



心の中でそう呟いた



車に着くと先生が叫ぶ


『あーヤバイ』


『どうしたんですか?』


歩が聞いてる


『恋、那珂、蛍、真琴から大量の着信プラスメールが来てる』



なんて嘆いてる


『あ、私もだ』


携帯をみたら沢山のメールと電話


先生は携帯を片手に言う


『あいつら嫌がらせかよ、想羅に言っても来てるにも関わらずこんなに鳴らすかよ』



『流加ちゃんは本当愛されてるんだね』


佐野さんが言う


『いや、あいつらのは溺愛すぎ、岡崎が可哀想だ』


先生は呆れながら言う