俺は携帯を持って悩む


『那珂さん、俺言えない』


『いや、恋さんが言えなきゃボーカルなしでライブになるよ』


なんて那珂は言う



本当考えなしですか


冷静な癖になんで肝心なとこが抜けるんだよ



『あーわかったよ、でも機嫌損ねたら那珂が姫の機嫌治せよ』



『いや、無理だから恋じゃなきゃ無理でしょ』


なんて笑ってるし



本当他人事だよな


ライブするからなんてあんな場所で言いやがって


諦めて流加に電話をかけた


『はいはい、恋どうしたの?』


『あのさ、今日の予定は?』


『今からみんなでカラオケ行こうかなとか話してる』



『中止には出来ませんかね?流加さんにお仕事です』



なんて様子を伺いながら言ってると流加の後ろから声が聞こえた



『流加、ライブってなに?那珂さんのブログに書いてあるよ、今日夕方からって』



ヤバイ手遅れです


『恋、、、どう言うことかな?』



『那珂が急に卒業ライブをするとか言いまして』


恐る恐る言う


『聞いてない、しかも最近練習自体出来てないけど?』



なんて流加の声が怖い



『俺もさっき聞いた、なんか急にしたくなったらしいよ』



『ふーん、わかった、じゃあ今すぐ迎えに来て、まだ学校だなら』



言われたのですぐさま迎えに行くと言い電話を切り流加の学校に向かう