だから佐野さんに俺は言う


『夢を追うのは確かに大切な事ですよ、でも大切な人を置いてまで大切な人を手放してまで夢を追って叶えたとしてもいつかきっと後悔する日がくると思いますよ』


佐野さんが彼女を思ってることなんてさっきの俺が歩ちゃんの名前を出した時に伝わって来たから


彼女が好きで彼女が大切だってことくらいわかる


でもきっと間違ってる


『そうだね、君が言う様に俺は歩が彼女が好きだよ、でも俺の夢の為に彼女にさみしい思いはさせたくない』


佐野さんはそう真っ直ぐ俺を見て言う


なんて目してるんだろ


彼女が愛おしくて仕方ないって目をしてる


『じゃあ、彼女次第じゃないですか?一歩的に気持ちを押し付けてそれが彼女の為になるっておもうんですか?』


『確かに俺がしてるのは、自分の気持ちを押し付けてるだけかもしれないでも、、、』


佐野さんはそれ以上何も言わなくなってしまった


『佐野さん、意外にあなたの夢は近くにあるんじゃないですか?あなたは彼女を失ってまで本当にあなたの夢を叶えること出来るんですか?大切なものを守ってこそ夢を叶えた時の喜びを味わえる、俺はそう思います』


今まで黙ってた結城が笑顔で言う