でも電話に出たのは流加ではなくて兄貴だった


『よお、恋か、あのさこいつ今日借りていいか?』


そう兄貴の声が響く


『ダメ、なんでだよ』


兄貴にすかさず答えた


『恋さん違うんです、皆で先生の家に遊びに行くんです、ダメですか?』


兄貴の代わりに流加の友達が電話に出て言う


『ねぇ流加に代わってくれるかな?』


俺がそう言うとやっと流加が出た


『流加、行くの兄貴の家?』


『ごめんね、なんか流れでそうなって、でも断るから』


流加が困ってる様に言う


『いや、いいよ、俺も兄貴んとこ行くから先に行っときな』


多分断るよりそっちの方がいいだろう


どうせこの雨じゃ練習も行けないだろうし


『うん、わかった、でもいいの?』


『ああ、いいよ、兄貴にも後から行くって伝えといて』


『わかった』


俺は電話を切り隣に居た那珂に状況を説明した


『じゃあ、一旦家帰れよ、それで真琴な車で皆で南さんとこ行こうよ』


結局那珂の一言で真琴も蛍も行く事になった