「あの日から今まで、俺は人を大切にしたいとか幸せにしたいとか、そのためにはどうしたらいいのかとかずっと考えて、考えて、考えたけど...家族を持ってみても、部下を持っても、そんな気持ち、一生であの時だけだった。...お前といたあの時だけだ」


先輩の目からは、涙が零れ落ちている


「理久...俺のそばに居てくれるって言っただろ?俺を愛してくれるって言っただろ??」


心が握りつぶされているように痛い


俺の目からも涙がこぼれた



どうして俺はあの時、この人を手離してしまったのだろう


後悔の心が込み上げる