「いや、その~。...ものすごい視線を感じたもので..」
はははっと、俺は笑ってその場を濁す
それなのに
「ちょっと、君を見ていたら...昔の人を思い出してね。似てるんだ、その人。君に」
悲しそうに微笑む彼を見て、これ以上何も言えず、俺は俯いてしまう
すると、突然スッと顔に冷たい肌の感触がした
ビックリして顔を上げると、真っ直ぐな瞳が俺を捕える
「君さ、俺のこと覚えてない?」
え?...
突然の言葉と、今にも吸い込まれそうなその瞳に、俺は戸惑いながら視線を逸らせずにいると
「遅くなりました!!」
勢いよく扉が開かれ、俺の上司が入ってきた