「どうかされました?」


その場から動かない俺を見て、男の人は首をかしげる


「いえ、すみません」


俺は、ハッと我に返り、ソファの方へと歩き出す

促された席へゆっくりと座ると、ものすごい視線を感じる


ふと顔を上げると、相手先の男の人が俺と向かい合わせの席に座り、俺を真剣な目で見ていた



...もしかして、この人もあっち系の奴なのだろうか。


たまに街に出ると、男に凝視されていることあるし...




「あの..どうかしました?」


あまりにも、強い視線に思わずそう言った


「どうして?」


彼は少しハッとしたようだったが、すぐまたあの笑顔でそう言ってきた