朝起きると、隣に先輩はいなかった

とりあえず、体を起こすと、急に怒鳴り声がした


聞いたことのない声にビックリしていると、勢いよく扉が開いた



「理久、今すぐこの家出るぞ」

そう言って、まだまともに服も着ていない俺の腕を引く


「ちょ、先輩どう..」

俺の言葉は、最後まで先輩の耳に届くことはなかった



「昇!親の言うことを聞きなさい!!」


扉の方からする声の主は、


「今さら親ぶるなよ!親父は俺なんかどうでもいいんだろ?母さんも...。そんな奴らの言うことなんて聞けるか!」


初めて見る先輩に戸惑っていると、先輩のお父さんと目があった