先輩の手は、思っていたより冷たかった


だけど、ギュッと握りしめていてくれている先輩の手は、とても温かい


もっとこうしていたい

ずっと一緒にいたい

ねぇ、先輩。


そう思っていると着いてしまった自分の家

放れるのが嫌で、わざと握られている手に力を入れる



「ここまで来てなんだけど、俺ん家行く?」

ハッと顔を上げると、照れくさそうにそっぽを向いていた


「...俺もまだ一緒にいたいし」


そう言って、頬を染める先輩がかわいくて、抱きついてしまう


先輩も同じこと思っててくれたんですね

俺、めちゃくちゃ嬉しいです


俺たちは、今帰ってきた道をまた戻って行った