「ない…」


ポツリと聞こえた声に、吹き出しそうになるのを押さえ

私達は無表情を作って自分のシューズを取った。



由紀はまだ、シューズボックスの中を探っている。



見つかりっこないよ。そんなとこ探しても。

トイレを探さなきゃ。



見つかっても、履けるかどうか分からないけどね。