「がんばれ!あと少しだ、俺がなんとかするから、がんばれ!」


手で招きながら、あたしを応援してくれた陸くん。


あんなに、足引っ張るなよって言ってきて、実際引っ張っちゃったのに、優しくて

あたしはがんばれた。


そしてやっと、バトンパス。

「よく頑張ったな。」

あたしの背中をトンと叩いて、陸くんは走って行った。


その場に倒れ込んだあたしに沙耶がかけよる。

「りょう、おつかれ。」