「足引っ張るなよ!」 「そっちもね!」 競技前にあたしと陸くんはそんな会話をした。 あたしは第1走、陸くんは第2走だった。 スタートラインにたった瞬間、鳥肌がたった。 周りがみんな…おとこ! 「沙耶〜」 泣きそうになるあたしを沙耶は笑って見ていた。 「ではスタートします、」 アナウンスが入った。 もう、最下位を予感した。