夕方、定時になり帰ろうとするも、植物のせいで扉が開かない


植物については改善の兆しは無かったようだ

軍用機も植物で固められてるのだから仕方ないが


俺は結局帰れず待機になった


夜、外から謎の爆発音が聞こえた

やっと地方の軍用機の到着かと思い、窓の植物の隙間から外を覗いた



違った、むしろ地球外の軍用機だ

まさに朝想像した「宇宙戦争」の火星人のロボットだ


今まさにその巨躯をのそのそと動かし三本足を展開して破壊活動を開始しようとしている所だった

不意に、それはこっちに何かを向けてきた

小説の通りならあれは熱線銃のはず、緑色の光が見えた瞬間、植物の隙間はまた植物によって埋められた



ジュッっと音を立てるが植物は焼ける気配も無い


シュルシュルと音を立てながらまた隙間を開ける植物

しかし、隙間から見えたのは植物に絡みつかれて身動きが取れなくなった火星人(仮)のロボットだった


次の日の朝、植物は街から消え、街に残ったのは謎の鉄屑とタコとクラゲの中間のような体をした謎の生物だけだった


そういえばつい最近、火星探査に向かった有人宇宙船が「赤い植物が…」とだけ残して連絡を絶ったと聞いた



なるほど、他の星なんて行くもんじゃないんだ


今度の木星探査、どうなるんだろう…


END