「私と付き合ってください!」
講義後、廊下での突然の告白
僕はきょとんとして目の前の女性を見た
「ぼ、僕ですか?」
「は、はい」
声よ、ありがとう
たまにはやるじゃん
それから、「声」は僕に今まで以上に有益なことを言うようになった
「声」が呟いた数字でロトを買うと大きく当たったり、その日雨が降る事を教えてくれたり
車に乗ってると、渋滞してない道まで教えてくれる
「……や…」
「え?何か言った?」
「言ってないよ?どうしたの?」
なんだ、またあの声か
どうせ今のは意味のない言葉だろ
こんな事はよくある
正直言って本当に紛らわしい
しかしそれ以上に予言に頼る僕がいる
この声さえあれば選択を間違う事はないんだ