( どれだけ声に出しても )


人は小さな傷を負った時、
思わず「痛い」と口に出してしまう事はないだろうか。

「痛い」と言葉にする事で、一時的に痛みが減ると聞いた。
それが本当なのかは知らない。
でもそれが、その話しが本当だとしたら。

だから私は、この痛いくらいに溢れそうな気持ちを精一杯声に出してみたんだ。
「好き。」
ありったけの声で、この何もない空っぽの部屋に。
「好き。好きだよ。スキ。すき。」

吐き出した言葉は全て、真っ暗な部屋へと消えていった。

ああ、そうか。
あの話しは嘘らしい。
否、この言葉、感情だけは例外だったようだ。

「好き、なんだよ。」


( この気持ちは増すばかりで )




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減ることのないこの気持ちは

確かに反射的に「痛いっ」と言ってしまいます(・ω・`)
一時的なので治りはしませんがω・`)
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