食事を終え、店を出た。 ホテルまで歩く俺達。 そんなに飲んだ覚えはないが、体が熱く感じられた。 隣を歩く美空の肩が、手が、時々触れる。 触れたい。 ――――刹那。 美空の手を捕まえた。 誰かに見られたら...と、心配する美空をよそに、見られても構わないという気持ちで、さらに力を込めた。 美空は嫌がる素振りも見せず、それどころか、逆に指を絡めてきた。 離したくない。