ふと、美空の腕を見ると。



昨日プレゼントしたばっかりの腕時計がそこにあった。




綾にも何度かプレゼントを贈ったことがあったが、好みじゃないと一切身に付けなかった。そのうち、プレゼントは自分で決めるようになった綾。



でも、目の前で飛行機から見える景色に感動してはしゃいでいる美空の腕に着けられた時計を見ると、心がくすぐったい。



自分が贈った物を、身に付けてくれる...。



たったそれだけのことなのに。



でも、たったそれだけのことが、こんなにも嬉しいなんて。








ていうか、俺、どんだけ美空に嵌ってんだよ。




美空に――――――




溺れる。