執事は同級生

「おはようごさいます。恵梨華お嬢様。」

そう、爽やかに笑う執事は私の執事ではない。

私は姫野恵梨華(ヒメノエリカ)。
この家の6人姉妹の末っ子。高校一年生。

「おはようごさいます。櫻井くん…。でも、お姉様に起こられちゃいますよぉ?」

爽やかに笑ったこの人は次女の執事の櫻井翔くん。

君付けで呼ぶのは、ここの執事全員が私の同級生だから。

ガシャン!!

「あいつ…、またやらかしたな(笑)」

櫻井くんが言う、あいつというのは、

相葉雅紀くん。三女の執事さん。

ダダダダダッ!

「あっ!恵梨華おはよ!」

噂をすれば(笑)

「おはようごさいます。相葉くん。」

「お前、またやらかしただろ…。」

若干切れ気味で登場したのは、

松本潤くん。五女の執事さん。

「おはようごさいます。お嬢様。」

そして櫻井くんと同じようにご挨拶。

「ちょっと大野さん、起きてください。時間ですよ!」

「待ってよぉ…まだ眠い…。」

そう言って引っ張ってきたのは、

二宮和也くん。四女の執事さん。

そして、引っ張られて眠そうな、

大野智くん。長女の執事さん。

「もうすぐお姉様たち起きちゃいますよ?」

もうちょっと一緒にいたいと思うけど、

誰も私の執事さんじゃないし、

私には、執事はいない。

まぁ、普通は同級生が家にいるだけでビックリなんだけどね(笑)

みんな凄い女子からモテるからなぁ。

お姉様たちも執事さんだと思ってないかも(笑)

お姉様のもとへ向かう5人の背中を見つめながら、そんなことを考えていた。