ある日の合奏練習でのこと。

合奏の合間に
いきなり宇佐美先生が言い出した。

「曲が仕上がってきたみたいだから、
振り付けをつけようか。」

バンドのみんなは
意味がわからず、目が点になっていた。

「どういう意味ですか?」

クラリネットの梅木先輩が
宇佐美先生に質問する。

「演奏をしながら
動きをつけてみるんだよ。
学校祭なんだから、パフォーマンスも
必要じゃない?」

みんなから、どよめきが起こった。

みんなの意志は一緒だった。
それはもちろん、【やる】だった。