ふと、美姫と目が会った。

すると直ぐに目を反らして後ろを振り返り、後ろの子と私の方を見ながら何か話している。

やっぱり美姫も皆と同じ。

このクラスに見方無しって事だよね……。

辛いよ。でも、私には見方が居るもん。
愛と言う見方がね──…








その時、私に話し掛けてくれた子がいた………。

「美亜ぉっはー♪
なぁに遅刻してんの!
まじバッカだなー、
この遅刻魔ぁ!」

『あ…あゆ………』

そう、急に声を掛けて来たのは愛結美だった。

「なぁに突っ立ってんの?早く席付きなー?
後ろが居なくて寂しかったんだからー!」

泣くかと思った。
愛結美が話し掛けてくれるなんて思いもしなかったから。

『ぅ、うん。』

「何、泣きそうな顔してんの?可愛い顔が台無しだぜ?」

『真也………』

真也まで見方してくれるの?私、幸せだよ…。こんなにも信じてくれる人がいる。

「何か皆はあーやって噂してるけどよ。俺、噂とか信じないタイプだから。」

『ぁー……グス………
ありがと…』

上を向いて涙が流れ無いようにしてからそう呟いた。

「そ、うちら見方だかんね♪」