「あ!えと、えと、なんでしょうか?」

やっと我に返った私は、先生に話を聞く。

「ちょっとここじゃあれだから…悪いな神山。姫借りるな。」

手を引かれてどこかに連れていかれる。
正直、手を引かれたとき、ドキドキした。
意識してしまったから、というのが一番だが、好きな人が手を握ってくれた。それだけで今はとても幸せに思えた。

連れて来られたのは、先生の部屋。
「悪いな。で、だ。明日の自由行動、俺に付き合ってほしいんだ。」