「え?」

「こっちを向いて、私を見てください」

「いや、そう言われても……」


今の栞の際どい姿を思えば、おいそれと振り向く事など出来ない。いったい栞はどうしたんだろう、と訝しがる悠馬だったのだが……


「やっぱり私なんかじゃ、色気はないんですね……」


悲しげな声でそんな事を言われては、放っておけるはずもなく、


「それは違う!」


そう叫ぶと同時に、悠馬は栞を振り向いた。


「悠馬さん……?」


潤んだ瞳で悠馬を見上げる栞。まだあどけなさか残るその小さな顔は、いつもの抜けるような白さに加え、ほんのりとピンクに色づいている。

むき出しの肩も同じ。胸元に目をやれば、バスタオルとの境にしっかりとある、胸の谷間。悠馬が思っていたより、栞の胸は豊からしい。


「栞。おまえは色気……あるよ。あり過ぎて困ってる」

「本当に?」

「ああ、本当だとも」

「だったら私を………抱いてください」