万里紗は、繭を下げながら、不安そうに見つめてくる。
「そんな顔しなくても、大丈夫だよ!!」
明るい口調で、紛らわす。
それでも納得がいかない万里紗は、不安な顔のまま。
万里紗がそこまで不安がることも無理はない。
だって、私の顔はいかにも体調が悪いような青白い顔。
それに、手足だって冷えている。
もともと冷え性ってこともあるのかもしれない。
きっと、自分の心が体に表れているんだ。
なんとなく、そう思った。
万里紗は、きっとすべて分かっている。
あぁ、そういえば・・・。
もうすぐであの頃と同じ季節になるのか・・・。