めんどくさくなった万里紗は、 私を置いて歩いていった。 私は、その後を静かに歩いた。 歩いている途中。 知らない男とその男に体を寄せる何人かの女とすれ違った。 キツイ女物の香水の匂いに混ざって、とてもいい香りがした。 まさか、この香りが私の人生を変えることになるなんて・・・ この時は、思ってもみなかった。