「その質問、昨日も言ってたよ~(笑)」


「そうだっけ??物忘れかな~??」



「その年で!?早いだろぉ~(笑)」



「八雲くんだって、物忘れするでしょー!!」



「オレは、しないよ!!愛美ちゃん、おばあちゃんだぁ~(笑)」



「まだ、若いよ~」



親しげに話す輝と愛美をみて、少し、ほんの少し、胸が痛んだ。



「そう言えば、龍!愛美ちゃんに渡したい物があるんだよな?」


「ああ」


突然、話をふられて驚きつつも、手に持っていた髪飾りを差し出す。


「これ、愛美のだろ?朝、起きたらベットの上に置いてあったんだ」


「ありがとう。小野寺くん」


満面の笑みで、礼を言われた。

少し意地悪してやろうか・・・。


「昨日の夜は、『龍、龍』って俺の名前呼んでたのに、今日は『小野寺くん』なんだ」