キーンコーンカーンコーン――――


最後の授業の終わりのチャイムが鳴る。


放課後になった。




席を立ち、ゆっくりと亮祐に近づく。


「愛美。どうした?」


私が傍にいるのに気がついた亮祐は私の様子の変化に気がついたみたい。


「あのね。ちょっと、聞きたいことがあって・・・」


「ん?なんでも言ってみ??」


優しい微笑みを向ける彼を見て、決心が緩みそうになる。


いけない!!

ちゃんと聞かなくちゃ!!


「あの・・・」


言いづらくて、言葉が詰る。



そこに、万里紗が助け舟を差し伸べてくれた。


「この写真の女の子のこと知ってる?」


ケータイを見せながら、万里紗が聞く。


「!!」

明らかに動揺した亮祐。



「この子とはどういう関係?」


「・・・・・・」


「答えにないつもり?
愛美も自分の目で見てるのよ!!」


「ハハ・・・、アハハハ!!」


亮祐の大きな笑い声で帰ろうとしていた晃と歩が足を止めて、こっちを見る。


「なにが可笑しいの?」


静かに聞く私に亮祐は可笑しそうに答えた。


「今更、気がついたの?アハハハ!!」


「・・・・・・」


「なかなか気がつかないだなぁ~。
この女は、俺の彼女。本命のね」


「え?」


亮祐の言っている意味が理解できない。