頭のなかで、あの日、晃と一緒に帰っているときに見た、亮祐と女の子の映像がフラッシュバックした。




同時に、告白した時の映像も・・・。




もう訳がわからなくなって・・・、

どうしたら良いかわからなくて・・・、

気がつくと、その場から猛ダッシュで走っていた。


どこか目的地があるわけもなく、ただ走っていた。




「はぁはぁ・・・」


体力の限界を感じ、止まった場所は、体育館倉庫の裏だった。



私は、倉庫の壁に背中を預け、座り込んだ。



頬には、生温かいモノが流れていた。





どれくらい時間がたったのか正確にはわからないけれど、授業の始まりのチャイムと終わりのチャイムを聞いたから、かなりの時間がたっているだろう。




教室に戻らなきゃ・・・。


立ち上がって、一歩を進もうとすると、足が動かない。


きっと、体が自然に亮祐と会うのを拒んでいるんだ。


教室に行けば、もちろんみんながいるから・・・。