やっぱり、万里紗からだったか。
何も言わずに抜け出したから電話がかかってくるのは分かっていた。
「今、どこにいるの!?突然いなくなるから、みんな心配してるんだよ!!」
酔っ払っているのか、やたらとデカイ声で言う。
「どこだろうね。万里紗が居るところからは、そんなに離れていないと思うよ」
「自分がどこにいるのかわからないの!?」
「うん・・・。でも、大丈夫」
「大丈夫なわけないじゃない!!」
「あんた迷子なのよ!!」
「えっ・・・。あぁ、迷子なんだ私・・・」
「ちょっと、愛美!?大丈夫!!??」
「うん」