「あ、」
美作さんがばつの悪そうな顔をして
「ごめん楓ちゃん。笑って悪かった。でも言い訳になるかも知れないけど楓ちゃんがおかしくて笑った訳じゃないんだ。な、カナ」
桐生さんも気づいたのか
「あぁ。おかしいからじゃない。その…何て言うか楓ちゃんが…」
「可愛かったんだ。本当に無邪気にカナに突っかかるのが可愛くて」
「……」
か、可愛い?
私がですか?
じ、冗談!
「ん。本当に何とも言えず可愛かったから」
桐生さんも同じようなことを言うから、お世辞だと分かっていても顔が火照る。
「あ、あ~も、もういいです。謝らないでも。それに可愛いなんて言わないで下さい。恥ずかし過ぎます。は、早く撮影しましょ。ね。桐生さん、美作さん、お願いします」
ソファーから立ち上がり
「早く」
先に窓辺に戻る。
――
―
クスクス笑う声が聞こえて…
振り向くと
慌てて笑いを噛み殺した桐生さん、美作さん、緒方さん、戸部さんがいた。
ああん、もう!
めちゃくちゃ恥ずかしいよ~