「正直に答えて下さい。先輩の妹だからとかで遠慮しないで」
「クッ!ククク…か、楓ちゃんいきなり何を」
いや、だから!
「た、確かに私は芸能界とかスターさんだとかよく分からないし縁のない極々普通の子です。だから桐生さんに対して失礼なことやご迷惑一杯かけてると思います」
「ち、ちょっと楓ちゃん」
桐生さんもいつの間にか笑いが引っ込み、逆に何か戸惑ってるような雰囲気で、周りもそんな私達に…と言うより私に注目してるようだけど今の私には目に入らない。
「でも…そんなにおかしいですか?それにそんなに似合わないですか、この恰好?」
「はぁ?」
「確かにモデルさんみたいにスタイルはよくし顔も十人並みだけど…緒方さんの魔法のお陰でちょっとはマシだと思ってたんだけど…そんなに笑われるほど酷い」
女としてのちょっとだけあったプライドがズタズタになりそう。
やっぱり…兄貴を恨むわ。
「楓ちゃん、何か勘違いしてない?」
「勘違いって?似合わないものは」
「だから!誰も似合わないなんて思ってないし言ってない」
「だ、だって…桐生さん私を見る度に笑う」
「はぁ~」
何故か溜め息をつかれた。