キィィィィッ!


車が止まり


「寒いけどちょっと降りて」


「は、はい」


随分走ってきたよね。


車を降りると!


「わぁ~綺麗」


高台に向かっているとは思っていたけど、今、私のいる場所は何処かの展望台みたいな所。


眼下にはキラキラした夜景が広がっている。


「まるで光の海みたいですね」


先ほどのホテルの最上階から見た夜景も綺麗だったけど、また此所は規模が違う。


「気に入った?」


「はい。桐生さん素敵な場所をご存じなんですね」


「ん?まぁ」


きっと恋人さんとかと来たんだろうな。


こんだけかっこいいだもん。


恋人…いるかも知れないよね。


どんな人だろ?


桐生さんの恋人って。


きっと綺麗で優しくて頭もよくて…


私なんか足元にも及ばないような素敵な女性なんだろうな。


はぁ~


――