ガラッ―― 


あたしの席は………、



『ねぇ』 



後ろから肩を突かれ、少し体が揺れた。 


振り替えると、セミロングで茶髪の小さい女の子が1人でいた。


「…ハイ?」

わぁ〜恥ずかしっっ。

声裏返っちゃったっっ。


『ふふっ、あっ、あの、山口△☆※×ちゃん?』


え……?

あたしは不思議な顔でその女の子を見つめた。 


『ごっごめんねっ!下の名前読めないんだけどっ、何て読むの??』 

女の子は恥ずかしそうに笑った。


「まゆだょっ!」

あたしはニコッと笑った。

この時のあたしは、営業スマイルみたいのじゃなくて………

その女の子を見てたら自然に笑顔になってしまっていた。



『まゆって読むんだっ?私まいゆかと思ったよぉ。あははっ!』



「ねぇっ!?貴女は??」



『……雪村幸子っ!さちで良いよっ!』



さち…………。 

さちがあたしの友達第一号の子だ♪。 

呼び捨てとか嬉しい〜!もぅ友達できちゃったっ♪


「あたしの事は、舞結で良いよっ♪」


 さちはにっこり笑って、机を指差した。 


『私ら席前後だょっ♪』



さちは……“天使の笑顔”ってくらい満面の笑みで笑う。


ぃつも笑顔の絶えない子……。


  ――だった……――