「どうする? もうすぐ日が暮れる時間だけど」


疲弊した顔でダイバーウオッチに目を落とし、オレは尋ねた。


「そうね」


額の汗を拭いながらミチルが思案する。
やがて言った。


「今日の捜索はここで打ち切りましょ」


「わかった。じゃあ戻ろう」


踵を返そうとすると、ミチルに身体をつかまれた。


「ここに泊るのよ」


「どうやって?」


「携帯式のキャンプ道具を持ってきてるのよ」


「おまえはドラえもんか」