ポカンと口を開けたままユイを見つめてると、
「ハハハ。冗談ですよ」と即座に打ち消した。


「何だ冗談か。ハハハ。そうだよな。オレの部屋のほうがよっぽどゴミゴミしてるもんな」と、笑ってはみたものの、ぬか喜びが半端ないあまり、目にうっすらと涙が浮かんでいたと思われる。


告白する勇気はもうどこにも残ってなかった。


このヘタレ野郎! と自分で自分を責める。


しかし、今日のところはムリ。


「鬼瓦島から帰ったらまた来るから」と作り笑いを浮かべた。