「島にワタシたちの親戚が住んでるの。久しぶりに会いに行くことになってて」と、いけしゃあしゃあと口から出まかせをいった。


「そうなんですか。鬼瓦島ってミステリアスで楽しそう」ユイは心の底から羨しそうに言った。


「先輩、お土産楽しみにしてますね」


「うん。気に入りそうなもの、見つけてくるよ」


そう言うと、ユイが小指を近づけた。オレも小指を出す。幼稚園以来の指切りげんまん。