「今日はユイに話があって来たんだ」


「なんですか。急にあらたまって」


持って回ったような言い方がいけなかったのだろう。


ユイはますます表情を硬くした。後ろからミチルがオレの後頭部を小突いた。


オレは慌てて笑顔を作り、「そんな深刻な顔しなくたっていいじゃん。たいした話じゃないよ」と顔の前で手を振り、「今日から鬼瓦島に行くことになってさぁ」といった。