一時間近く山中を散策しただろうか。


ノボルは根気強く鼻をクンクンとさせて前へ進むが、チョウチンモモンガを見つけるには至らなかった。


座り心地のいい岩を見つけ、休憩することにした。


「おなかすいたでしょ」
と言って、ミチルが紙パックに入ったゼリー飲料を手渡した。


パッケージにはカレーのイラスト。


恐る恐るストローで吸い込んだが、病み付きになる美味しさで、三箱もおかわりした。