「じゃあアンタが決めて」


「そうだな・・・じゃあ・・・ノボルにするか」


「相変わらずね。由来は?」


「野球部の鬼監督の名前」


傾斜角度はたいしたことないけど、十分も歩くとさすがに息が上がった。


それでもノボルはロボットだけあってスタミナ切れしない。


クンクンと鼻先を動かし、慎重な足取りで斜面を登っていく。


五分おきにミチルと交替でリードを握った。


ノボルが引っ張ってくれるおかげで、リードを持ったほうが楽に進めるのだ。