ひたすら川面に向かって語り続ける。


「美浜のおかけで楽しかったよ」


「そんなもう会えないみたいな言い方やめてくださいよ」


ユイは確実に怒っていた。

「私、先輩が帰ってくるの待ちます。ずっとずっと。アラサーになっても、アラフォーになっても、それ以上になっても」


「ありがたいけど」


「春休みにはそっち行きますから私の布団、用意しといてくださいよ」


ユイはそう言い、夕日を追い掛けるように駆けていった。


哀しみとオレを残して。