「てことは、ご家族が元気になったら戻ってくるってことですね。この街に。このグランドに。それから私のところに」


胸が焼けるように熱くなる。


けど泣き顔を見せるわけにはいかない。


悟られたくない。


「今はまだ何とも言えないんだ」


「長期療養が必要なんですね」


「うん」


「家族の思いやりと本人の勇気があれば絶対大丈夫。三振取れますよ。私が保証します」


「そうだな」


ユイの顔をまともに見られなかった。