塾に行き始めてから1ヶ月。
毎日少しずつ勉強するようになった。
勉強するようになり、分からないところは水曜日の塾で清武先生が丁寧に教えてくれる。
ある日学校で勉強していると、親友の美月が私のところに来た。
「綾乃さぁ、変わったよねー。いい男でも出来た?」
「そ、そんな訳ないじゃん。まぁ、確かに塾の先生はカッコイいけど、好きって程でもないし…。」
「それだよー。好きじゃなくても、カッコイい人の為に頑張りたいとか思ったりしない?」
「んー。それは…。多分無いと思う。」
でも、そう言われてみれば清武先生に会ってから私変わったかもなぁ…。
やけにやる気が出るし。
この時私は清武先生に思いを寄せていた。
そして、清武先生の事も好きになっていた。
そして、
清武先生の為に勉強を頑張るようになっていた。
清武先生の笑顔を見る為に私は、頑張るようになった。