溢れ出る涙で前が滲む


「ふふ…貴方が敬語じゃないなんていつぶりかしら…」


ママの手が私の頬を伝う涙を拭った


「…今はどうでもいいよっ…!お願いだから生きて…」


「……ごめんなさいね…貴方をこの会社から救うことができなくて…」


「何を言ってるの…」


どうすれば涙が止まるのかわからない


「私が今も生きてるのはママのおかげで……」


「……レイル…ありがとう…」


私が言い終わる前にそうつぶやいた


それからママは微笑んだまま目をつむった


「それ…私が言いたかったセリフだよ…」