あたしはゆっくりと嗄綺と教室に向かった。
段々と教室が近付く度に手が震えていく。
「波奈、笑って。」
嗄綺はあたしの頬を少しだけ摘まむと横に引っ張った。
「プッ、変な顔。」
「なっ!!!!酷いよぉ!!!!」
あたしはその時にハッと気が付いた。
嗄綺の後ろに…………もうそこにはドアがあった。
「波奈、本当に大丈夫。何も心配しないで。」
嗄綺はあたしの頭を撫でる。
………………大丈夫、嗄綺が側に居てくれるから。
あたしはゆっくりとドアを開けた。
そこには………………。
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