嗄綺side


「ハァ、疲れた。」


あたしはいま歩いてきた道を戻って教室へと向かっている。


本当だったらそのまま波奈の側に居て、何も聞かずにずっと笑っていれば良かったんだけど…………。


「さて………………主犯は誰なのかな。」


あたしの口元はゆっくりと上がっていく。


近くを通って教師は…………。



    「ヒッ!!!!」


あたしを見るなり、悲鳴を漏らして足早に消えていった。


あぁ、久し振りの感触だ。


血が…………身体が………何もかもが奥深くから疼いていく。













「あぁ、楽しみだ。」














気が付いたらあたしは…………笑っていたんだ。