嗄綺があたしを助けてくれてからあたしは何事も嗄綺と一緒に過ごした。
本当はすぐに学校だって行きたくなかったけど、嗄綺を心配させないように行った。
「はぁ、またどうせ……………。」
あたしは教室に入る前にドアの前で1人で呟いた。
またどうせ、無視なんだろうな…………。
すると、横から足音が聞こえてきてふいに見ると…………。
「あっ…………嗄綺。」
ゆっくりとこっちに近付いてくる嗄綺の姿があった。
「波奈………。」
「あれっ??嗄綺のクラスって逆の棟だよね??」
嗄綺とあたしは同じクラスではない。
何故なら、あたしと嗄綺が通ってる学校は『偏差値』で分けている。
A∼Eで分かれていて、あたしはCクラス。
嗄綺は『テスト、無理。』って言って毎回受けていなかった。
だから、Eクラスに居た。
だけど、嗄綺は何故かあたしの目の前にあるドアの取っ手を掴んで中に入ろうとしている。
「嗄綺??あたしと同じクラスじゃないよね??」
「同じクラスだよ??」
「えっ??」
「あたし、Cクラスになった。」
「なんで!?!?」
「波奈と居るため。」
「あた………し………と……………居るため??」
「そう、まぁ。細かいことは気にしない。」
『ガラッ』
あたしの手を取って嗄綺はドアを開けた。
一斉にクラスメイトはあたしと嗄綺を見た。